えぐい
「程度が甚だしい」という意味で「えぐい」という表現を使うのをよく聞くけど、料理に対してその意味で使われているのを動画で見た。つまり食べ物を食べて「えぐい」と言い、それなのにおいしそうにしている、という様子。
私の母は「完全メシ」に必ず米飯が入っているものと思い込んでおり、テレビCMが流れるたびに「カップヌードルなのにご飯が入ってるの?」と訊いてくる。つまり「メシ」が食事という意味で使われていることにぴんときていない。
「えぐい」も逆ではあるけど同じことで、おそらくこの動画配信者は「えぐい食べ物」と聞いても反射的には「すごくおいしい食べ物」と認識するだろう。これは悪口ではなく、私の母でいえば「食事をメシと呼ぶ文化圏で育ってはいない」ということ。教養がないのではなく、集中している分野が多数派とは異なるということだ。
とはいえ人に伝える以上は勘違いは防ぎたいものだし、またそれはそれとして、もともと単純だった言葉に外で複数の意味をくっつけて逆輸入してこなくてもなあ、とは思う。そういうもやもやが発生するので、「すげーおいしい」という意味で「えぐい」と表現する人はあまりいないのだと思う。